轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
12 一九四五年(昭和二十年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 120,583 字 · 240 页
こういう程度の作品と作家とで、出版インフレは通過したのであった、と。『ヨーロッパの七つの謎』を土曜日までに読もうとしてけさも熱心によみ、且つ考えていたので、その対比を一層つよく感じます。人間的善意というものの質量についても。
『七つの謎』は、やはり面白い本であるし真面目な教訓にみちた一巻であると思います。人間の善意というものの成長について一つの時代を画したものであり、欧州というものの連関を知らせるものでもあり、善意が、ある段階において現実の推進にとりのこされ得るものであること、そういう場合、それはその個人の悲劇にとどまらず善意の悲劇であることなどを感じさせます。
愛というものは、いつも淳樸であり、若々しく善良でその意味では稚いけれども、愛によって賢しと云うこともあり、愛によって勁しということもあります。善意というものはやっぱり若々しく永遠に若いものだけれども歴史の段階に即して成長するということは或種の人々にとって不可能なものなのね、つまりその結果は、善意が実功をあらわさず奸悪を凌駕する雄々しい美しい決断と智謀とをもたず善意はお人よしに通じてしまい、高貴な精神も萎えてしまうのね、現実の前に。