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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
04 一九三七年(昭和十二年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 112,810 字 · 225 页
それでつまり十一月号の書いたものすべてから宮本百合子です。あなた又ユリバカとお笑いになるでしょう。でもこれは全く私の生活の感情のきわめて自然な流れかたなのだから、私は自分でもうれしく、特に私がこの半年の間に、いろいろの心持を歩んで、ここへ来ていることそのことがうれしい。だから今度はあなたからお断りをくっても、私はでもどうぞという工合なの。ですからどうぞ。私は結局はこれまでの年々に何かの形であなたのお誕生を記念して来た、その中で外見は一番形式的のようで、実質的なおくりものの出来たのは今年であると思います。そして、そのような可能を与えて下すったお礼を心から申します。仕事から云っても私はこういう成長に価していることの確信があります。私たちは字を書いたり、短い時間に喋ったり、そんな形で互の心持をつたえなければならないのだけれども、こう云っている私の心持のあなたへの全くの近さ、ふれ工合。それを字でかくことはお話のほかにむずかしい。おお、私はここに、こんな工合にしてものを云っているのに。
私がこんなに歓びの感情を披瀝するのは、あなたに唐突でしょうか。そうではない。