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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

この会はそれぞれ面白かった、というのは、テーブルスピイチをする女の人が皆相当の年で、それぞれの職業で一家をなしているためその特長があらわれて。例えば村岡花子というラジオの子供の時間にいつも話しているラジオの小母さんは、実に自他の宣伝上手でまるでラジオで話す通りのアクセント、発音、変な無感覚性(きき手に対する)で話すの。実に可笑しい。それから作家でも吉屋信子の機智の土台のあの小説らしさなど。私は三宅さんのもっていた矛盾やその未解決さや生きかたの或正直さなどを話し、きっとそれもはたから見ればやっぱりにんにあったことを云ったのでしょう。

稲ちゃんのところでは達枝ちゃんが今日三越のホールでおどりのおさらいがある由です。

今これを書きかけて思ったことですが、私たちは一つところに暮していないために、一緒に暮しているより一日の沢山の時間をお互のために(内容として)つかって居ます。本当にそう思う。こうして書き出して、私は決してもう書くことがなくなったと感じたことはないのですもの。あなおそろし。三時間ぐらいはいつも、です。これからは毎日すこしずつお話をしてゆくことにしましょうかしら。