轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
――○――
でくまひくまについて云えばやはり、浮きつ沈みつ反落線を彷徨して居ります。でも勘弁ね。(つきものがつくと頭が冴えるというか。)
これからのプランは、この線を平らにすることと、本よみとをやりつつ、次の書くものをおなかのなかでこねる仕事です。或は間もなく伝記にとりかかろうかとも考えて居ります。
朝そちらにゆき十一時ごろはかえる。決して、それだけの時間や何かで計り知れぬ印象をうけますから、この間うち、ものをかくとき印象から脱するためにもかえって早昼をたべてすこしずつ、三十分ぐらい眠りました。そういうのです、ひどい集注でしょう、五分、十分が。つづければ一日そのうちに生活しつづけます。去年の後半はそのようでした、勿論それだけの必要があり必然でしたが。印象はその方向で放散されないから、内部へ吸収を待つから。ではおやすみなさい。今夜はのうのうと眠ります。では明日に。
三月八日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(封書)〕
三月八日 第二十信
今机のあたりに匂っているこの薄紅梅の香いを封じてあげたいこと。外は風がつよい日ですが、しずかな朝の室内に心持よく匂っています。