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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

を読み終ってそれについての感想、かかなければなりません。メレジェコフスキーのレオナルド、それから新書でやはり出る児島喜久雄の『レオナルド伝』へも連関させ、書くの、たのしみです。

イギリスにマリ・ストウプス夫人という性に関する科学研究家があります。妻、母としての生活の面からいろいろの研究をしていて、一つの本では、自然というものの洞察において非常に優秀と感じたことあり。日本では婦人の医者で、両性の生活を語る人は、最も低い科学性(自然の美への感動や愛や人間感応の微妙さへ十分ゆきわたらない)に立ちやすくて、所謂単なる生理において語っている、それは、いつも、そういう知識があるだけ美しさも味もその人からへっているという感じを与えるのですが、ストウプスは科学的著述でもごく人間の全面から扱っていて、無知から生じる不幸をふせごうとして居る感じを与えます。そしたら、この人は詩をかく人でした。ハイネマンから『若き愛人たちのための愛の歌』という詩集が出ました。バーナード・ショウが、著者の科学的基礎は、愛の詩に箇人的でないものを与え、これは全く新しいことであり又、稀に見るテーマの厳粛性を与えていて、興味がある、と云って居ります。