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ごくちゅうへのてがみ

獄中への手紙

宮本 百合子

06 一九三九年(昭和十四年)

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页

青空文庫

私たちの詩集のほかに、一冊ぐらいそういうものを現代がもっていてもいいでしょう、ねえ。

現代文学は、世界のありようを反映し、文学を生み出す人々のその中でのありようを反映して、皆どの国でも(例外はぬき)愛は壮厳の域迄達せず、せいぜいがペソスですね。それにコルベール(女優、「夢見る唇」をやった)風の悧巧さが加味されたような。日本では又独特にちがっているが。

あしたから又、毎朝、すこしずつでも手紙書いて出すことにいたします。一つの手紙の中に、一日ずつかきためてゆくのでなく。十三日まではまた半月。こんな機械ないでしょうか。あなたはお動きなさらないでも、私がそこのどこかまで行って、どこか見ると、そこからあなたが見えるというような機械。そういう重宝なものはまだ発明されていないのは、実に実に不便です。

寿江子は三日ごろ伊豆行。ひさは七日位にかえります。あとには人をさがしていますが、出来る迄、消費組合関係のひとで派出婦をやっている人を暫くたのみます。

お約束の表を、二十日から。

起床      消燈

二十日    六・四〇   一一・三〇(婦公座談会)

二十一日(日)七・〇〇   一〇・三〇