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ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
06 一九三九年(昭和十四年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 374,755 字 · 745 页
気やすいところもあるの。いろいろの点で。伸縮自在なところがありますから、経済的にも。人をおいていれば、仰云っているような点でも、どうしてもちがうところが出来ます、決して主人根性ではなくてもね。人の労力というものについて、その消費者めいたところが出来ます。私たちのところでは、よそとは比かくならず、食事も一緒だし、外出日もきめてあるし時間の自由もありますが、それでもやはり。だからアメリカのヘルパア(手伝い)と云われているようなのが、私には一番いいのでしょう。時間きめて、朝、夕、手つだってくれて、その余の時間はその人としての勉強なりあって、そのために家事手伝いもするというようなのならば。いる方も気分がちがい、自主性をもっているから。然しそんなのはありませんから(社会全体の事情から。学校だって、一日三四時間のところはありませんから)。私ももしかしたらいろいろ細部を改良して一人でやってゆけるようにした方が、いいのかもしれません。ただ、一人っきりがいやだが。今のところは余りこだわって居りません、仕事ギューギューで。めっぱりこですから、人柄がなかなか問題でね、そのこともあって(何でもひっぱって来ていて貰おうとは思わぬ次第です)。