轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ごくちゅうへのてがみ
獄中への手紙
宮本 百合子
10 一九四三年(昭和十八年)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 215,557 字 · 426 页
こちらの生活はなかなか入費がかかります。四倍の入費ということはここにいても同じにひびいて、家へわたす分、雇人の心づけ。ペンさんの月給、本代、薬代、吉凶その他の臨時で、お送りする三倍四倍になります。自分が病気のため知人が心配していろいろ送ってくれれば、やはりそのままにはすまずですし。それもやや一段落の形ですから、その範囲で暮せる温泉へゆきもう一息、この眼のチラチラも直し、疲れやすさも直したく思います。やっとこの位の字がかけてみると、眼のチラチラは却って一層苦痛です、スーッと楽にはっきりすきとおって見えたらどんなにさっぱりするでしょうと思って。一日に二時間でもいいからね。もし温泉にゆくとしてペンさんにはやはり一週一度来てもらって二人の本さがしの用事、送る用事、その他事務上のことをして貰います。現在、うちの人たちは皆半病人で、寿江子はこの間私の為に自分の健康までそこね、それで今も苦しむのは自分だけだという心持があって、そちらにお目にかかりにゆくだけで精々ですから。柄にないことはするもんじゃないと思ったそうです。そんな気持も亦時がたてば自然に戻るのでしょうが。