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ごくちゅうつうしん
獄中通信
戸坂 潤
「人民評論」1945(昭和20)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,798 字 · 8 页
お父さんは本当に嬉しい。一陽来福の感だ。之も僥倖と人々のおかげであること、幸ちゃんと同断である。お祝いの格好をした御馳走(ムシパンのクリスマスケーキ、同じく鯛ヤキなど如何?)してお貰いなさい。――今後は一人前の大人としての待遇を受けることになるから、対家庭対社会上の責任を自覚して、健康と性格とに自分で向上を心がけること。処で勉強の方、三月一日から毎日一時間前後(長いのは無効)ラムのシェクスピアを自分で工夫憶測しながら文脈を理解して読む努力を続けること。之に半年苦心すれば英語の読書力と理解力は著るしく進歩する。之は絶対励行のこと。――海と月子あてに入学の知らせを嵐子からおやりなさい。学校の説明を加えて。之は子供達の刺※になるから。勿論諒氏夫妻先生にも知らせたろうな。――おばあちゃんの新しい筆で若やいだ手紙及び嵐子の和歌の手紙も受け取った(今日のニュース非常に要を得ている。おばあちゃんの日誌はどうなったか)。ウタは出来合いの言葉を便宜故に用いるのをなるべく避けること。併し仲々の進境だ。又ニュースをたのむ。
――万象のものの生命はさやけくも伸びて行くらし青き空見る。