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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页
雲隠才蔵はサルトルとツル子が盟約を結んだ同志とは知らない。ツル子は天草商事のスパイだと思いこんでいるから、実地検分はツル子をあざむいて阿片の実存を信じさせるのが目的だと思っている。
サルトルはそッと才蔵にささやいて、
「雲さんや。たのむぜ。石油カンに黒いものをつめて埋めておいたから、いかにも阿片だというオドロキを表情たっぷり演技してもらいたいネ。ツル子さんは、なかなか観察が鋭くていらッしゃるから、油断はくれぐれも禁物」
あくまで、こう、だましておく。一方、ツル子にも注意を与えて、
「雲さんの眼力は油断ができませんから、あくまでスパイになりすまして、見破られないように、たのみますよ」
手筈をととのえておいて、三人は密林の奥へふみこむ。
「ここ、ほれ。ワン、ワン」
こう呟きながらサルトルが地を掘ると、石油カンが現れた。
「さて、雲さんや。雲隠大人の眼力をもって、よッく、ごらん。これなる物質は何物なりや。そのものズバリ。いかが」
「ウーム」
才蔵はビックリ仰天。一と唸り。
少量をつまんで匂いをかいでみる。カンの中を掘ってみて、その内容の底までギンミして、
「ヤヤ。