轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

げんだいにんじゅつでん

現代忍術伝

坂口 安吾

「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页

青空文庫

二人の姿は見えない。

「二人は、どうしたの」

と留守番にきくと、

「ハイ、映画見物におでかけです」

「なるほど。ボンヤリ待ってもいられないだろうな」

待たせる身が、待つ身になった。散々待たせて、現れた二人。

サルトルは、いともインギンに挨拶して、

「ヤ。まことに本日は遠路のところ御足労で。社長はじめ重役陣、直々の御来臨、光栄この上もありません。わりに、早いお着きで、恐れいりました」

「アッハッハ。サルトル君は月並なシャレが好きですね。しかし、あなた、動物学上、ガマはガマ、カエルはカエルでしょう」

「イヤ、恐れいりました。無学者で、いつも恥をかいております」

「しかし風流を好む精神は見上げたものですよ。バクダンを仕掛けておくとか、人糞を埋めておくとか、えてしてやりがちなものだけど、あなたは風流ですねえ。しかしボクでしたら、一もとの山吹をいれてね。花はさけども、実の一つだになし。山吹の里の故事かなんか、もじりたいところですね。ガマはちょッと、グロテスクではないでしょうか」

「ヤ。まったく赤面の至りです。以後は深く気をつけることに致します」

「ここ掘れワンワンだから、灰を入れておくのも面白かったかも知れませんね。