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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页
才蔵ごときチンピラでも、かくの如し。社長の見幕や、いかに、と思えば、生きた心持もない。
一同ソレと手分けして金策に走る。左り前の天草商事に、オイソレと百万の都合はつかない。自分の貯金から融通したのも何人かいる。社長の見幕が目に見えるから、忠勤、必死である。
「アア。できたか。ヤレ、ヤレ。ありがたい」
一同ハゲ頭の汗をふいて、ホッと一安心。
「百万円といえば一荷物だが、これをリュックにつめて行くかね」
「バカ云っちゃ、いけないよ。かつぎ屋じゃあるまいし。紳士の体面にかかわらア。トランクにつめてくれよ。一個じゃ重いから、二個にしてくれ」
才蔵の鼻息の荒いこと。ハゲ頭の連中をふるえあがらせ、二個のトランクをぶらさげて、やつれながらも、鼻息荒く姿を消した。
これぞ才蔵、極意の奥の手。雲隠れの術とは、ハゲ頭の連中、気がつかなかった。
マニ教の拷問折檻、話の外である。神殿に端坐させ、白衣の勇士が十重二十重にとりかこんで、連日連夜、ねむらせてくれないのである。疲れ果て、コックリやりだすと、頭上から冷水をあびせる。つづいて前後左右から蹴とばされる。
睡魔というものはシブトイもので、こんなにやられても、やられながらウトウトしている。