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げんだいにんじゅつでん
現代忍術伝
「講談倶楽部 第一巻第八号~第二巻第三号」1949(昭和24)年8月1日~1950(昭和25)年3月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 76,446 字 · 155 页
先頭の一人は御幣をかついでいる。あとの二人は鈴を頭上に打ちふっている。踊る足どりで正宗菊松の前に立ったと思うと、サッと御幣を打ちふった。なぐりつけるような激しさだ。すると左右に立ったミコが、鈴を頭上にリンリンとふる。ヒュッと廻して、又、ひとなぐり。サッと身をひいたと思うと、ツツと急ぎ足、御幣のミコを先頭に、鈴音の余韻のみを残して、今きた戸口へ踊りこみ、忽ち姿が消えてしまった。杉の戸が、左右から、しめられる。
「正宗は何歳になるか」
神の使者は、しばらく名刺を一枚一枚ながめたのちに、こうきいた。
「ハイ、五十二歳でございます」
「商売は繁昌しているか」
「ハイ。おかげさまで、どうやら繁昌いたしております」
「お父さんは慾が深すぎるんですよ」
と、半平が横から口をいれた。彼はもう、ふだんのようにニコニコして、一向に神の使者を怖れている風がない。長年交際した人に話しかけるような馴れ馴れしさであった。
「信心深いというよりも、慾のあげくの凝り性なんですよ。ボクら、ずいぶん、いじめられましたよ。ねえ、ツルちゃん、戦争中は、皇大神宮に指圧療法、終戦後は、寝釈迦、お助けじいさん、一家ケン族みんな信仰しなきゃア、カンベンしてくんないんですからね。