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げんだいにほんのしそうたいりつ

現代日本の思想対立

戸坂 潤

「現代日本の思想対立」今日の問題社、1936(昭和11)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 125,540 字 · 245 页

青空文庫

を擁護、開顕せんとす〕るということだったし、又彼等自身の言動から想像しても所謂「革新」運動の心算であったことは疑えないようである。

でもし、そうだとすると、二・二六事件の結果世間が改革熱に浮かされ始めたという現象は、如何にもそうありそうなことでありながら、併しどうも少し変な現象と云わねばならぬ。とに角反乱部隊であり、反軍であり賊軍なのだ。

ところがこの人達の目的とする処が恰も伝染でもしたように、この世間に流行し始めたことは、之容易ならぬ現象ではないのか。

もしああした行動が一定の精神の必然的な所産であったとすれば、そうした行動を必然たらしめるようなその精神そのものと、その行動とを、別々に考えることは元来許されないことだ。

だから、その精神はよいがその行動はいけない、というような三百代言式分析は、この場合通用しないのである。でその行動が反軍的であったのなら、〔国体の擁護、開顕に反対〕だったのだ。であればこそ、彼等の指導部乃至上層部は遂に事実上反軍の汚名を買って出たというわけである。

処でこの反軍的目的が、即ち又改革熱が、今や日本の全社会を風靡している! これは何とした世相であろう。