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だんじょかんけいについて
男女関係について
大杉 栄
女房に与えて彼女に対する一情婦の心情を語る文
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,756 字 · 28 页
そして君からの最後の手紙は、君が再び現実に降って、それからさらに理想に起ち上がろうという、本当のところまで進んで来たことを示すものである。
実際、君と保子とは、あるいは君と神近とは、もしその間に僕が介在していなければ、まったく没交渉の人として互いに済ましていられたのかも知れない。現に、君と僕とがこんな関係になるまでは互いにまったくあるいはほとんど相識りもせず、したがってほとんど何等の交渉もなかったんである。したがって諸君は、諸君の間の関係において、このありのままの事実から出発しなければならない筈だ。もし諸君が、互いに個人としての交際において、まったく相容れることのできない人々であるならば、その間に僕があるからといって、何でも強いて友人づきあいをするにも及ばない。これはちょうど、嫁や姑や小姑と親子もしくは姉妹の関係にはいらなければならないものと強いられるの馬鹿らしさと、同様のことである。ただここには、嫁と姑との間のごとき、一種の権力関係のないことが、しあわせである、ぐらいのことである。もっと適切な例を挙げれば、諸君の間の関係は、勿論、本妻と妾、もしくは妾同士が、あきらめや妙な粋から、本意なくも笑顔をつくり合っているようなものであってはならない。