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がどうとじょせい
画道と女性
上村 松園
――喜久子姫御用の「春秋屏風」その他――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,652 字 · 9 页
単調に幽寂な味を見せようとしたものでした。
十月から着手してほぼ仕上ったのが、十二月にかかってからであった。ところが、十一月の末頃までには戻って来るということであった巴里への出品が、なかなか来ない。聞けば巴里を終った後で、白耳義とやらでも展覧会を開いたのだとか。兎もあれ一双揃わねば意味をなさぬ、その的にしていた片双が、電報で外国に問い合せたりして貰った結果どうやら間にあいかねる様子の知れたのが、もう十二月になってからのことです。こんなわけでして、思いがけなく、片双の娘二人の方も、新しく描かねばならないことになりました。これは私としましては随分予定狂いの大事ではありますが、といって何とも方法のない勢いとなって来ているので、到頭意を決してあとの片双の揮毫に着手することにした。幸い下図は以前のものが残してあったので、それを本紙に写し掛けたのが十二月半ば頃ででもあったでしょうか。
図組みはそっくり以前のままを使い、色彩も向って左方に屈んでいる娘の着物の色を、薄紅系統に変えて、右方に立った娘の薄紫地のものと対象させることにしたくらいより変更しなかった。もっとも屈んだ女の帯の濃緑地の上に、金糸の刺繍を見せた泥描きの模様を、新規のものはお目出度い鳳凰模様としたり、あしらいに飛ばしてあった春を思わせる胡蝶の数の、四匹を