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はっくつしたびじょ
発掘した美女
「講談倶楽部 第五巻第四号」1953(昭和28)年11月10日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 13,882 字 · 29 页
「呆れたわね」
「娘らしく、潔癖で、可愛いいですよ」
「潔癖でなくて、悪かったわね」
初音サンは立腹して、ズシン/\と足音高く便所へ乗りこんでいった。汚らしいものに着物や身体の一部がさわらぬように、異常なまでに注意を集中しなければならない。初音サンは戸の開けたてにも紙をだしてつまむ。便所から出てくると疲労コンパイして、グッタリしてしまうのである。
ようやく一同の入浴も終り、食事も終る。食事は木ノ葉天狗のジイサンが御飯とミソ汁を持ってきてくれるだけだ。カンヅメを持参したから良かったが、それにしても、御飯は麦だし、ミソ汁は全然塩ッぽいお湯のようだ。事ごとにロマンチックのアベコベだ。ハシャイでいるのは一夫だけで、
「ボクは考古学研究は辞退しますよ。オ花チャンの招待がありますのでね。ボクが行かない方がお父さんたちもロマンチックでよろしいでしょう」
またしても一夫に裏切られてしまったが、いざ出発の用意となると、お握りのジイサンの注意が厳重をきわめるのである。汚い洋服、キャハン、ワラジ。そんなことを云ったって、用意のないものは仕方がない。
「いいわよ、泥んこになったッて」