轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ひゃくしょうやのすけのはなし
百姓弥之助の話
中里 介山
01 第一冊 植民地の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 51,621 字 · 99 页
手の免許状でいいし道路は自転車の入り得るところならどこへでも行けるし、そうしておまけに税金も自転車なみと云うような訳で、すべてが現在の自分にはぴったりして居るからこれは引きつづいて愛用し、一年余にして新車と買い替えて引続き今日に及んで居る、これに依って非常な遠乗もやるし植民地から自分を乗せて東京に運ぶばかりではない、出版物や活字、組版等を乗せて往復する、その功労たるや至大なものである、これがあればこそ弥之助は東京を仕事場として植民地に引込んで居られるのである、弥之助の現在の仕事は、小型自動車の足を別にしては考えられない程密接な働きをして居る。
弥之助としてはダットサンに金鵄勲章を授けて然る可き関係になっては居るが、然しこの車にも不足を云えば不足がある、英国の小型オースチンはまだ使用した事はないが、あれ等にくらべるとその耐久性に於て大いに劣るところがある様に思われる、この小型自動車が大いに発展して一台千円位で買えるようになれば実用流行共に期して待つ可きである。
百姓弥之助は昔から自動車を贅沢品とは考えて居ない、行く行く実用品として各戸一台は備えねばならぬ様な時代が来るものだと思って居る。