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しゃかいじひょう
社会時評
戸坂 潤
「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页
」五、「我国憲法の根本原則は君民共治でもなく三権分立でも法治主義でもなくして一に天皇の御親政である。」六、議会は「天皇の御親政を、国民をして特殊の方法を以て翼賛せしめ給わんがために設けられたものに外ならない。」七、「西洋経済学説は経済を以て個人の物質的慾望を充足するための活動の連関総和なりとしている、我が国民経済は然らず。物資は啻に国民の生活を保つがために必要なるのみならず、皇威を発揚するがための不可欠なる条件をなす。」八、「人間は現実的存在であると共に永遠なるものに連なる歴史的存在である、又我であると同時に同胞たる存在である。然るに個人主義的な人間解釈は個人たる一面のみを抽象してその国民性と歴史性とを無視する。従つて全体性、具体性を失い理論は現実より遊離して誤った傾向に趨る。ここに個人主義自由主義乃至その発展たる種々の思想の根本的過誤がある。」――大体こう云ったものだ。(この引用は全部該新聞紙所載のものに限る。)でここでも判る通り、例の祭政一致声明とこの文教刷新政綱とは全く相一貫したものでただその一貫物が、ここでは準戦時体制からの演繹としてではなく、逆に準戦時体制自身が祭政一致体系からの演繹として現わされている、というに過ぎぬ。