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しゃかいじひょう

社会時評

戸坂 潤

「文藝春秋」1933(昭和8年)年6月~1937(昭和12)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 195,408 字 · 380 页

青空文庫

」

殺人でも傷害でも何でもかでも、反乱罪にさえぞくしていれば殺人事件、傷害事件等そのものとしては罰せられないわけである。之によると事実上反乱罪は殺人罪ほど恐ろしい罪ではないようである。――で私は今まで全く飛んでもない思い違いをしていたことが初めて判ったのである。民間で殺人罪を適用するよりも軍人に反乱罪を適用する方が、刑が重いのかと思っていたが、実は正にその反対だったのである。

こう思って顧みて見ると、罪名問題による司法軍部の例の対立・司法当局と軍検察当局との協議に対する軍被告側の憤慨・等々という一連の動向に対する疑問が、一遍に心持よく氷解するのを覚える。私はここで初めてホットしたのである。一切の疑問は綺麗に解けた。後は最後の審判の日を待つだけのようである。

二、××救援会

処が又も一つ問題が始まる。云い忘れたが、例の十一人の青年のために心配したのは私だけではなくて、実は日本国中で、公判開始以来ずっと「減刑運動」が行われていたのである。世間では、法廷に於ける被告の態度や答弁や見解が、細々しく新聞紙によって報道された結果だとも云っているが、もしそれが本当ならば、「減刑運動」