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がくもんのどくりつ

福沢諭吉教育論集

福沢 諭吉

福沢諭吉『福沢諭吉教育論集』。同一底本的分册已合并为一书。收入:学問の独立、経世の学、また講究すべし、物理学の要用、教育の目的、中津留別の書、徳育如何、学者安心論、学校の説、慶応義塾新議、慶応義塾の記、中元祝酒の記、京都学校の記、慶応義塾学生諸氏に告ぐ、成学即身実業の説、学生諸氏に告ぐ、政事と教育と分離すべし、読倫理教科書、小学教育の事、文明教育論。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 97,278 字 · 197 页

青空文庫

されば今、これを公にして官公の学校に用うるにあたり、書中所記の主義いかんに論なく、大いに天下の尊信を博すべきや否やの一段にいたりては、諭吉の保証すること能わざるところのものなり。倫理道徳の書にして尊信の一大要義を欠くときは、たとえこれを教うるも、いたずらに論議批評の媒介となりて、学生中においても、ひそかに是非喋々の言を聞くことあるべし。

ここにおいてか、これを教うる者は、もとより少年学生輩の是非論を許すべきに非ざれば、陰に陽にさまざまの方便を用いて、その黙従を促さざるをえず。すなわち人に徳教を強ゆるものにして、その教のよって来たるところの本源は政府にありという。諭吉は政府のためを謀て惜む者なり。

ゆえに本書の如きは民間一個人の著書にして、その信不信をばまったく天下の公論に任じ、各人自発の信心をもってこれを読ましむるは、なお可なりといえども、いやしくも政府の撰に係るものを定めて教科書となし、官立・公立の中学校・師範学校等に用うるは、諭吉の服せざるところなり。いわんや書中の立言、公徳論を先にして私徳に論及すること少なきにおいてをや。少年学生等のために適したるものというべからざるなり。