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わたしのかんそう
私の感想
宮本 百合子
「信濃毎日新聞」(三「代用食」)1940(昭和15)年11月18日号、「都新聞」(四「恩給と未亡人」)1935(昭和10)年5月7日号、「信濃毎日新聞」(五「女を殴る」)1940(昭和15)年11月27日号、「相模合同新聞」(七「子供と家庭」)1941(昭和16)年3月8日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,800 字 · 10 页
カロリーということがいわれて、何の総熱量は何と何との総熱量と同量であるから、これとあれとは人体に同じ作用をおよぼす、というようによく新聞などに出るけれど、科学の進歩は私たちにカロリーとともに、そのカロリーをつくるエレメント(要素)のことを教えている。ヴィタミンの発見が人類にもたらした福祉は甚大であった。今日の婦人の科学性が、せっかく到達したその発見の意義を、現実の生活で抹殺したりしてはなるまいと思うのである。
二 家賃
おそろしい住宅難の折から、きのうきょう厚生省と警視庁との意見にくいちがいが示されている適正家賃算出法の問題は、日本全国の借家人が注意をあつめて成行きを案じていることがらだと思う。
日本全国の人口割にして、大都会の住民の九割は貸家に住んでいるだろう。月々の生活費の大小はまちまちでも、その経費の親玉は家賃である。昨今の始末では、全く狐に穴あれども人の子に住居なしになるかと案ぜられる折から、厚生省が適正と見る家賃のわり出しだと、これまでよりあがって畳、一畳四、五円になるというのでは不安が迫ってくる。もとは坪百円で建った家が今は二百円かかるという厚生省の意見はもっともだけれど、家というものは三年か四年すれば元金は償還すると常識では私たちに教えている。