轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しほんたいへいき

私本太平記(三)

吉川 英治

吉川英治『私本太平記(三)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:私本太平記、私本太平記。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 222,108 字 · 446 页

青空文庫

こんな小っこい僕でも、さて、寝込まれてみると不便であった。物臭な兼好も、自分で買物には出ねばならず、朝の掃除も、といったふうに、机だけに倚ってもいられない。――だから彼はよく人にもいうように「子などはないがいい」主義であり、結婚なども「つまらない拵え事」と見、家のうちに多くの子孫をかかえて、その子孫繁栄のために、あくせくしている一般の風をも、

“いやしげなるもの”

とさえ嫌っている。

一定この世は、無常が住み家。

それが、このすね法師の徹しようとするところか。ひとつわが一生は、それの試しに生きとおしてみようとでもしているらしい兼好だった。

長い放浪のあとは、すっかり旧知や縁類にも見かぎられて、ひと頃は神龍院にもいたが、法師でありながら坊主の世界にも馴じめず、ついにはこんな一庵をむすんで、人からは「なに楽しみに生きているすね法師か」と、いぶかられていた。

その彼は、やがて、

「さあ、できた」

碗にカユを盛って、

「たんと、お喰べ」

と、童には枕もとまで運んでやり、自分も炉べりで喰べはじめている。

命松丸は引きとりてのない親類の孤児だった。もっとも八歳ぐらいまでは、押しつけッこに三、四軒は転々として養われてきたのだが、夜尿症という癒りにくい病気はあるし、ほうっておいたら羅生門の乞食の群れにでも落ちるしか未来はある