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かがくほうほうろん

科学方法論

戸坂 潤

「科学方法論」岩波書店、1929(昭和4)年6月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 页

青空文庫

処が学問の性格を把握することこそ、学問の分類の目的――従って又動機――でなければならなかった。分類はその動機から云って学問の系列として与えられることに満足することは出来ない。学問の系列ではなくして云うならば「学問の樹木」をそれは求める。学問が如何に並んでいるかではなくして、学問が如何に枝さしているかが、学問の分類の課題の真の形態である。

今もし学問が知識の所産と考えられるならば、学問の分類がまず第一に精神能力――学問に関する限りそれが知識である――を標準として考えられるということは必然である(学問概念が、知識概念として、又方法―対象の構造に於て、又学問性概念として、理解され得るのを初めに述べたことを茲に思い起こせ)。何となれば精神能力は知識のもつ第一の性格であるかのように見えるからである。フランシス・ベーコンは理性的精神の三つの能力を区別する、記憶・想像・理性。この三つの精神能力の所産が夫々歴史学・文学・哲学であることは一般に知られていることである。ベーコンのこの分類は後に主としてアランベールによって訂正を加えられた。この分類がどこまで正当でありどこから不充分であるかは、特に吟味を必要とはしないであろう、吾々はそれを省く。