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かがくほうほうろん
科学方法論
戸坂 潤
「科学方法論」岩波書店、1929(昭和4)年6月25日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,035 字 · 284 页
と呼び之を他の「経験科学」に対立せしめた(Windelband, Pr※(ダイエレシス付きA小文字)ludien, Bd. ※(ローマ数字2、1-13-22), S. 141)。
吾々が実在に通達し得ると考えられるのは数学を通じてではなくして経験科学を通じてであった。――実在の個別性は、経験科学にとって異質性なるものとして残っている。問題をそれ故経験科学に限ろう。実在の単純化――方法――は併し無論人々の勝手であってはならない、それには或る一定のアプリオリがなければならぬ。経験科学が連続的な実在から不連続を単純化し出す時、即ち実在と実在との間に区画を施す時、このようなアプリオリを原理として之に従わなければならないのであるが、選択の原理が正にこのアプリオリなのである。単純化とはこの場合実在から或る一定の原理に従って選択を行なうことに外ならない。或る一定の見地に立って本質的なものと非本質的なものとを分ち、本質的なものだけを抽き出すことによって、科学的概念は構成される。科学の方法は選択の原理――それは方法がそうあると同様に形式的性格を有つ――にある。或る一定の特殊科学に就いて、無論選択の原理は、その方法は、唯一でなければならない。