轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
かがくろん
科学論
戸坂 潤
「唯物論全書 第一巻」三笠書房、1935(昭和10)年10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 142,817 字 · 278 页
* カントはそこで経験の根柢に「アプリオリ」を※(「插」でつくりの縦棒が下に突き抜けている、第4水準2-13-28)入した。処がE・デュルケムの実証主義は、経験の内からこのアプリオリを導き出して見せる(拙稿「知識社会学の批判」――『イデオロギー概論』〔前出〕の中――参照)。だがアプリオリなるものは、元来二元論用の用語に他ならなかった。
併しここで、経験の組織という点に注目しなければならぬ。組織にとって必要なものは、第一に経験の蓄積である。処が蓄積はそれまでの経験の保存に俟つ。経験が保存されるためには、記憶がそうであるように、夫の一定の整理が必要だ。だから一つの新しい経験は、いつも既得の経験の整理された地盤の上でしか受け取られず、又云わばその再整理のためにしか受け取られない。この整理を負担に感じる鈍重下根な意識は、だから新しい経験を恐れ又は排撃する。無論、そうした主体側の用意と活動意識がない時でも、印象は外部から強制的に与えられることもある。だがそれは、そうしたものとしては、単なる雑多な知覚乃至感覚の段階に足踏みする、宿命を持っているだろう。真の経験は、即ち云わば世界を経めぐりつつ生活を験めすというこの人間的過程は、勿論知覚乃至感覚から出発するのであるが、併し単なる知覚や感覚は、まだ経験という資格を有って