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くうかんがいねんのぶんせき

空間概念の分析

戸坂 潤

「思想 第八〇号、第八二号」

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 53,744 字 · 107 页

青空文庫

* この場合分析の(実は捏弄の)源泉となり得るものは言葉だけである。スコラ的本体論とは「言葉の意味から分析的判断を引き出すことである」(Husserl, Philosophie als strenge Wissenschaft, Logos, Bd. ※(ローマ数字1、1-13-21). S. 305)。

概念の分析の源泉として意識現象が択ばれる場合。現象学が夫である。「本質の照観に於て把捉された本質は、少くとも可なりの程度にまで、固定した概念として定着される*。」このような本質概念を通じて、即ち本質の照観に溶け入るべき概念的な言葉の意味を通じて、現象は記述されるのである**。現象の記述は従って、種々の本質概念の間の関係を決定する処の一つの分析であるから、之を或る意味に於ける概念の分析と呼ぶことは出来るであろう。それは吾々の概念の分析と同じであるか。実際、本質概念は――但しその概念の分析ではない――吾々の概念と一応同じに考えられるであろう。と云うのは、第一にこの概念は決して構成的概念である理由を有たない。本質を不変にして一般的なものと考えるにしてもそれが所謂概念――構成的概念――であることにはならない。