轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
はしがき
童話集 春
竹久 夢二
竹久夢二『童話集 春』。同一底本的分册已合并为一书。收入:はしがき、春、先生の顔、都の眼、クリスマスの贈物、たどんの与太さん、誰が・何時・何処で・何をした、日輪草、大きな蝙蝠傘、大きな手、玩具の汽缶車、風、最初の悲哀、おさなき灯台守、朝、人形物語、博多人形、街の子、夜、少年・春。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 43,531 字 · 97 页
とあなたは口を入れた。
「空のように青い、そう昔はね、この世界に菫が一つも無かったの」
「それからお星様もねえ、母様」
「ええ菫もお星様もこの世界になかったの。そこでねえ坊や、青い空をすこしばかり分けて貰ってそれを世界中に輝したものがあるの。それが菫の一番はじまりなんだよ」
「それからお星様は?」
「坊やは知ってるじゃありませんか。お星様はね、青い空の小さな穴ですよ。そこから天の光が輝く小さな穴ですよ」
「ほんとう、母様」とあなたは言って母様を見あげる。
母様の眼は菫のように青く、星の様に輝いて居た。天の光が輝いて居ったから。
母様は世界中で一番不思議な人であった。
母様は嘗て悪い事をしたことがなかった。そしていろんな事を知って居た。夜も昼も子供のことを見ておいでなさる神様をも知って居た。また神様はあなたの髪の毛の数さえも知っておいでなさるのみならず、子鳥が死ぬのをも一羽だっても、神様の知って居なさらぬことはないと母様は話してきかせなされた。
「そんならねえ母様、神様は、あの駒鳥の死んだ時をも知っているの?」
「知ってなさるとも」
「それじゃあ、ぼくが指を傷めた時をも、知っているの?」