轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

わらいについて

笑について

岸田 国士

「人生読本3」春陽堂書店、1954(昭和29)年6月25日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,526 字 · 13 页

青空文庫

こういうことを考えて見ましたが、それはどうもやつぱり虚栄心のように思われます。それについてベルグソンはこう言つています。

「虚栄心は、それ自身悪徳ではないが、あらゆる悪徳がその周囲に集まる」

と。うまいことを言つたものです。確かに、虚栄心のない人間はありません。虚栄心があるからと言つて誰もその人を責めることはできません。だだ、虚栄心から来るいろんな錯覚、それに附随する馬鹿らしさとがいつでも、どんな人間をもおかしい、笑うべき存在にするのであります。どんな人物でも虚栄心の虜になつた瞬間を見ますと、実に滑稽なものです。全くのところ、虚栄心の特効薬は笑い以外にないと思います。「本質的に笑うべき人間の欠点は虚栄心だ」と、ベルグソンははつきり言い切つておりますが、これは、見事に滑稽な人間像の最も代表的な人間の姿を言い当てていると私は思います。試みに、もう少しそれを虚栄心のふくらんだ、漫画化した形には、勿体振りと、強がりがあります。どんなにたくさんの面白い喜劇が、この勿体ぶりと、強がりを主題にしているかを考えて見れば分りましよう。そうして、世間には、どれだけたくさんの人間が、ちよつと勿体ぶつたり、うつかり強がりを言つたり、強がつて見せるために人に笑いを起させる。