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かんがえこじき
考えこじき
小川 未明
「子供の広場」1946(昭和21)年7、8月合併号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,263 字 · 9 页
ちょうど、そんなことを考えているときでした。
「清吉、たいへん待たせて、すまなかったね。」と、おじが、いそいでやってきました。
かれは、うしろに心をひかれながらも、おじといっしょに、電車に乗って、そこを立ち去らなければならなかったのであります。そして、だれから、いわれたというわけではないが、かれは、そのままかえったのをひきょうとして、みずからの勇気なさを後悔しました。わすれようとしても、目の前へ、つまずいてたおれる人の姿が浮かんで、自分を苦しめ、むちうったのであります。とちゅう、おじから、なにを話しかけられても、朗らかな返答ができませんでした。ちょうど、その気持ちは、学校で、いくら考えても、算術の答えができなかったときのように、頭の中が、もやもやとしていたのでした。家へかえってからも、しつこく後悔がくりかえされたのです。
清吉は自分のへやへはいって、ひとりとなりました。そして、また考えこみました。
「たしかに危険で、注意しなければならぬことだった。それをどうして、なんともせずに、ほうってきたのだろうか。」
かれは、自分に向かって、問いただすのでした。