轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
むこ
聟
宮本 百合子
「読売新聞」1934(昭和9)年1月7日、9日、11日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 3,901 字 · 8 页
下から睦じそうに喋っているきよ子とお豊の声がする。詮吉は、書類鞄から大小様々の印刷物をとり出し、机の上へひろげ、煙草に火をつけた。
詮吉の仲間の男で、それは下宿していた家の娘に信用され、直接結婚を申し込まれたという話があった。その男は、個人的な関係から大事が壊れるといけない、三十六計逃げるにしかずと、怱々に引越してしまった。
詮吉は、きよ子に対する心持が恋愛から遠いだけ、寧ろ、お豊が自分を信用するようになったその点から、何とかしてこの母娘にも自分達の活動の性質を間接にわからせてやる法はないものかと思った。それが順だし、よしんばきよ子と結婚しないにしろ、そのことにはそれとしてのねうちがある。
詮吉は新しい未完成な計画の一つとしてそれを楽しみなくはなく心の一隅に収め、坐り直して書きものにとりかかった。