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じゆう

自由

小川 未明

「童話文学」1929(昭和4)年4月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 2,616 字 · 6 页

青空文庫

「こんなに、小さいかごにいれておいてもいいのだろうか。」

「この鳥には、すこしかごが、小さすぎますね。もっと大きなのにいれてやれば、ほんとうはいいのですが。」と、かみさんは、答えた。

なぜ、そうわかっていたら、そうしてやらないのだろう? 鳥は、ものがいえないから、されるままになって、ただ餌を食べて、生きている。しかし、そのようすを見ると、それに満足しているようにも思われるが、それも、ものがいえないからだろうと考えられるのでした。

私は、紙袋の中へ、鳥をいれてもらって、家に帰り、もっと大きなかごにいれてやりました。鳥は、知らぬ場所にきたので、いっそう、ものおじして、目をぱちくりしていました。

「この鳥は、よほど臆病とみえるな。」

私は、目をこらして、鳥を見ているうちに、鳥の長いはずの尾が、短く切られているのを発見したのです。

「あ、小さなかごへいれるのに、じゃまになって、尾を切ったのだ。」

そう思うと、いい知れぬ不快を、だれがしたか、この残忍な行為から感じられました。生きている鳥を本位にして、かえって、無理に鳥を小さくしようとする、冷酷さを思わずにいられません。