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こうやのよびごえ
荒野の呼び声
山本 政喜
02 解説
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 12,368 字 · 25 页
を一千語ずつ書き加えていつた。
マルケサス群島で野生の山羊の猟をしたり、土人のお祭りの舞踏や祝宴を見たりして、十二日間滞在してから、パウモツ群島を経てタヒチ島に向つた。タヒチ島に廻送されてあつた郵便物で故郷の様々な窮状を知り、それを片附けるために単身帰国し、一週間滞在している間に、殆ど完成しかけていた「マーティン・イーデン」の出版契約をむすび、負債を払つて母の生活を安定させ、雑誌原稿その他出版についての問題を解決して四月にはタヒチ島へ戻つてきた。
「マーティン・イーデン」はジャックの小説のうちでも最も自伝的な小説であり、最も快適な気分の時に書かれた最も成熟した小説である。おそらくアメリカの古今の小説のうちで最もすぐれたものの一つである。
スナーク号は再び出航して、六月にはフィジー諸島のスヴァに着いた。そこでハワイで雇入れた船長が上陸したまま戻つてこないので、それからはジャックが船長となつて、ソロモン群島の間を縫つて航海をつづけた。その間ジャックをのぞく全員が病気にかかつたが、ジャックは医者の役を一手に引受け、しかも機会ある毎に島々に上陸しては、探検し、写真をとり、蒐集し、ノートをとることをおこたらず、更にマラリヤで床についている時以外は、毎日必らず一千語は書くという習慣を守りつづけた。