轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きょこうのはる
虚構の春
「文学界」1936(昭和11)年7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 54,586 字 · 108 页
これに対するあなたの御意見をききたく思います。ぼくなんて駄目です。ぼくは東京に帰っても、とても文学だけでは食って行けない。いっそ、チンドン屋になったり、ルンペンになれば、生活経験が豊富になっていいかも知れません。が、おふくろが嫁さんの候補の写真を四枚も送ってきてますからねエ。いまは『春服』をぼくの足場にする希望もない。十月頃送った百枚位の小説はどうなっておるか。いっそ、破ったほうがいい。いっそ、懸賞募集を狙いましょうか。黙ってる方がかしこいでしょう。然し、太宰治さん、できたら、ぼくに激励のお手紙を下さい。もう四日出勤して五日も経てば、ぼくは腐りの絶頂でしょう。今晩は手紙を書くのがイヤです。明晩明後日と益々イヤになるでしょう。虫の好い事を云いつづけに、思いきり云います。一つ叱って下さい。ああ。ぼくに東京に帰ってこい、といって下さい。嘘! ぼくをぼくの好きな作家、尾崎士郎、横光利一、小林秀雄氏に紹介して下さい。嘘! ぼくは、今月中から、自伝を覚えたままに書いて行きたいと思うのです。が、『春服』が目茶苦茶なので悲観しているのです。『春服』が立ち直る迄なりと、一つ、月々五十枚位載せて貰える、あなたの知っている同人雑誌に紹介してくれませんか。