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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

两个男人去登比叡山,一个像方形石头,一个像细长竹竿,一路斗嘴。可山没变,他们心里的那点事却慢慢浮出来了。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 198,559 字 · 401 页

青空文庫

「もう花は散ってしまったじゃありませんか。今時分御花見だなんて」

「いえ、上野や向島は駄目だが荒川は今が盛だよ。荒川から萱野へ行って桜草を取って王子へ廻って汽車で帰ってくる」

「いつ」と糸子は縫う手をやめて、針を頭へ刺す。

「でなければ、博覧会へ行って台湾館で御茶を飲んで、イルミネーションを見て電車で帰る。――どっちが好い」

「わたし、博覧会が見たいわ。これを縫ってしまったら行きましょう。ね」

「うん。だから兄さんを大事にしなくっちゃあ行けないよ。こんな親切な兄さんは日本中に沢山はないぜ」

「ホホホホへえ、大事に致します。――ちょっとその物指を借してちょうだい」

「そうして裁縫を勉強すると、今に御嫁に行くときに金剛石の指環を買ってやる」

「旨いのねえ、口だけは。そんなに御金があるの」

「あるのって、――今はないさ」

「いったい兄さんはなぜ落第したんでしょう」

「えらいからさ」

「まあ――どこかそこいらに鋏はなくって」

「その蒲団の横にある。いや、もう少し左。――その鋏に猿が着いてるのは、どう云う訳だ。洒落かい」

「これ? 奇麗でしょう。縮緬の御申さん」

「御前がこしらえたのかい。