轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

两个男人去登比叡山,一个像方形石头,一个像细长竹竿,一路斗嘴。可山没变,他们心里的那点事却慢慢浮出来了。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 198,559 字 · 401 页

青空文庫

「ハハハハ見えない所でも、旨く手が届くね。盲目にすると疳の好い按摩さんが出来るよ」

「だって慣れてるんですもの」

「えらいもんだ。時に糸公面白い話を聞かせようか」

「なに」

「京都の宿屋の隣に琴を引く別嬪がいてね」

「端書に書いてあったんでしょう」

「ああ」

「あれなら知っててよ」

「それがさ、世の中には不思議な事があるもんだね。兄さんと甲野さんと嵐山へ御花見に行ったら、その女に逢ったのさ。逢ったばかりならいいが、甲野さんがその女に見惚れて茶碗を落してしまってね」

「あら、本当? まあ」

「驚ろいたろう。それから急行の夜汽車で帰る時に、またその女と乗り合せてね」

「嘘よ」

「ハハハハとうとう東京までいっしょに来た」

「だって京都の人がそうむやみに東京へくる訳がないじゃありませんか」

「それが何かの因縁だよ」

「人を……」

「まあ御聞きよ。甲野が汽車の中であの女は嫁に行くんだろうか、どうだろうかって、しきりに心配して……」

「もうたくさん」

「たくさんなら廃そう」

「その女の方は何とおっしゃるの、名前は」

「名前かい――だってもうたくさんだって云うじゃないか」

「教えたって好いじゃありませんか」