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ぐびじんそう

虞美人草

夏目 漱石

两个男人去登比叡山,一个像方形石头,一个像细长竹竿,一路斗嘴。可山没变,他们心里的那点事却慢慢浮出来了。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 198,559 字 · 401 页

青空文庫

どうしても自分は甲野さんより有益な材である。その有益な材を抱いて奔走に、六十円に、月々を衣食するに、甲野さんは、手を拱いて、徒然の日を退屈そうに暮らしている。この書斎を甲野さんが占領するのはもったいない。自分が甲野の身分でこの部屋の主人となる事が出来るなら、この二年の間に相応の仕事はしているものを、親譲りの貧乏に、驥も櫪に伏す天の不公平を、やむを得ず、今日まで忍んで来た。一陽は幸なき人の上にも来り復ると聞く。願くは願くはと小野さんは日頃に念じていた。――知らぬ甲野さんはぽつ然として机に向っている。

正面の窓を明けたらば、石一級の歩に過ぎずして、広い芝生を一目に見渡すのみか、朗な気が地つづきを、すぐ部屋のなかに這入るものを、甲野さんは締め切ったまま、ひそりと立て籠っている。

右手の小窓は、硝子を下した上に、左右から垂れかかる窓掛に半ば蔽われている。通う光線は幽かに床の上に落つる。窓掛は海老茶の毛織に浮出しの花模様を埃のままに、二十日ほどは動いた事がないようである。色もだいぶ褪めた。部屋と調和のない装飾も、過渡時代の日本には当然として立派に通用する。