轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
二人とも黙りこくッているだけでした。そんな風にして、およそ、三四十分ぐらいね。カクテル一つのみのこして、お帰りでしたの」
そして、シミジミと、つけ加えた。
「敵意じゃなかったと思うのよ。青木とご一しょの時は、敵意満々のようでしたけどね。敵意があるなら、他のことを言わなくとも、必ず言わなければならない言葉があったはずです。私は昨日まで、あの方がニンシンしていらしたこと、知りませんでした」
十一
ともかく、心理の足跡が、うかびでてきた。失踪の十日ほど前までの約十日間、記代子は毎日ただ一人で礼子のバーへ現れているのである。そして、礼子に向って、あなた、おもしろいの? つまんないでしょう、と言いかけるほかには押し黙っていた。そして、ニンシンについては、一言も、もらさなかった。
失踪の十日前。……
記代子が克子に会ったころだ。そしてその時はアベコベにニンシンを主に語っているのだ。克子からダタイの医者を教えてもらっているのである。
そのころ、記代子と青木との仲は、どうだったろう? 二人の間に何かあったのだろうか? それを青木にたしかめることは、いけないことだろうか、と、せつ子の言葉を思いだしながら、放二は考えた。