轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
まちはふるさと
街はふるさと
「読売新聞 第二六三六七号~第二六五二〇号」1950(昭和25)年5月19日~10月18日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 193,435 字 · 389 页
本当の契約金は十万ですが、然るべき筋へ五万いる。あの新宿の一等地がそれだけでよろしいのです。ぼくは、ここである明朗な商売を記代子にやらせたいと思っていますが、さし当って、困っているのは現金なんですよ。ぼくには現金がないのです。その日その日の運転資金が精いっぱい、生活費にも事欠いてロクな物も食わせないのに、野郎どもも記代子も平気で我慢してくれますよ。時世だから、仕様がない。ね、これですよ。でも、あなた、みすみす、もうけ口があるのに、私もムリな苦面を重ねてもやってみたい。記代子もやりたがっているのです。五万ぐらいは、ぼくもなんとかできそうですが、あなた、十万、かしてくれませんか。記代子のためたです。記代子の商売なんです。あなたを記代子の親友とみこんで、おねがいするのですよ」
放二は思いまどった。
エンゼルの話は、なんとなく軽薄である。だまされるにしても、彼が真剣にだますつもりなら、彼に誠意のとどくまで、甘んじてだまされることに不服はなかった。誠意がついに届かなくとも仕方がないと諦めるのはワケがないが、彼は一生だまされてみたいような気もしていた。一生をかけてだまされたら、なんとかなりはしないかというミレンがあった。