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とうろんにそくしてのかんそう
討論に即しての感想
宮本 百合子
新日本文学会第四回大会最終日に
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,896 字 · 29 页
文化といい文学というとき、人民生活の民主的な基礎が確立されていず、中野さんが前の報告で云ったように絶えず愚民政策が行われている日本では、とかく人民生活の表現としての文学より、過去のブルジョア文学の観念のように何か実生活から離れたものとして、趣味とか、せめてそこには美くしいものを求めたい気分で扱われる危険がつきまとっています。そして、その美しさの内容は、古いままのこされている。このことは、文学サークルに集る働く人々の書いたもの、詩や小説にもしばしばあらわれていることは、皆さんが十分知っていらっしゃいます。去年の第三回大会に文学サークル協議会の報告は、詩と小説の面でこの点にふれていました。国鉄の雑誌や労働新聞に集る沢山の応募原稿の選をした方々にもこれはよく分っています。
働く人々が文学作品を読み、味わい、批評するその過程に、いわゆる文学をよく知っている人が自然指導的な発言をするようになるわけですが、その時たとえその人が労働者でも案外文学に関してはブルジョア文学の文学的素養の範囲で文学的に批評を組みたてる傾きがなくはないと思います。さもなければ、いわゆる民主主義文学理論というものの型に従っている場合もある。