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とうろんにそくしてのかんそう

討論に即しての感想

宮本 百合子

新日本文学会第四回大会最終日に

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,896 字 · 29 页

青空文庫

労働者の生活を内側から書くということの健全な価値がある。ソヴェトの作家の活動ぶりをみれば、民主主義の達成の程度につれて一人の作家が一生の間にどんな多様な社会的経験と作品活動を可能にされているかということがよく分ります。ブルジョア作家が狭い「私」的環境に止められて、僅かな感情冒険だの偏奇の誇張などにエネルギーをついやしている時、少くとも現在民主的作家は、政治的活動の分野を解放されているし、経営内の文化活動に直接ふれることができるし、労働者・農民の闘いに観察者であるばかりでなく、協力者となり得ます。これが私たちの新しい可能性ではないでしょうか。例えば、私がこの数年間にこれまでかけなかった民主的テーマの長篇を書き通すことができるという歴史の可能性は、同時に同じ私がある時期には、執筆以外の様々の活動をしてゆける可能性です。一人の人間の様々の能力がその一生の間に全面的に社会活動の中に発揮され、又そうあることを自然な喜びと感じて生きるところに民主主義社会の人間像があります。

九月二十五日頃から毎日新聞にもとのアメリカ駐日大使グルーの回想記がのりました。その中でグルーは一九三三年頃の満州事変にふれこういっています。