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ゆずりはらまさこさんについて
譲原昌子さんについて
宮本 百合子
「民情通信」第11号、1949(昭和24)年4月譲原昌子追悼号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,940 字 · 4 页
譲原さんの遺稿として新日本文学に「朝鮮やき」がのっている。みじかい作品だけれども感銘がふかい。北海道の鉱山に働きながら朝鮮の独立運動のために闘っていた一家を中心としてかかれている物語りである。緊密によくかかれている。そして最後は敗戦後の東京で目撃した朝鮮人の解放のよろこびの姿で終っている。譲原さんが清瀬療養所に入院してから書いたものらしい。絶望的な病状におちいりながら、ああいう作品をかいて、ああいう歓喜の状況をむすびとした譲原さんの気持をつらぬいていたのは、解放へのますます激しい欲望であり、生きることへの要求であったことがしみじみとうけとれる。そして彼女のそれらの要求は全く正しいものだった。譲原さんを知っている人は多勢ではないかもしれない。けれども、彼女は、彼女を知っている人の心に決して消えることのない人の一人である、と感じている。
〔一九四九年四月〕