轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きんせいかいじんでん
近世快人伝
夢野 久作
「新青年」1935(昭和10)年4月号~10月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 79,469 字 · 157 页
それでも世界中が親類と思うて、西洋人の世話までしてみましたが、誰でも金の話だけが親類で、他事は途中で擦違うても知らん顔です。
『道楽はイクラしても構わん。貴様が儲けて貴様が遊ぶ事じゃケニ文句は云わんが、赤の他人でも親類になる……見ず知らずの他人の娘でも蹴倒おす金の威光だけは見覚えておけよ』
というのが死んだ親父の口癖で御座いましたが、全くその通りの懸価なしで、五十幾歳のこの年になって、ようようの事、世間が見えて来ましたがチット遅う御座いましたナア。人間万事身から出た錆と思うて……親不孝の申訳と思うて、誰でも彼でも親切にしてやる片手間には、イツモ親父の石塔に頭を下げておりますが、お蔭で恩知らずや義理知らずに出会うても格別腹も立ちまっせん。両親の墓に線香を上げるとスウーッとしてしまいます。
バクチの失敗談ですか。バクチの方はアンマリ面白い事は御座いまっせんばい。資金に詰まって友達の生胆を売って大間違いを仕出かしたのを幕切にして、立派にやめてしまいましたが、考えてみると私輩の一生は南京花火のようなもので……シュシュシュシュポンポンポン……ウワアーイというただけの話で……。