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ちかごろのわだい
近頃の話題
宮本 百合子
「東京日日新聞」1937(昭和12)年7月17~21日号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 6,932 字 · 14 页
「新日本文化の会」「文化中央連盟」いずれも、どこからどうして出る金でまかなってゆくのであろうか。そんなことは分ってる、と叱られるべき種類のことなのであろうか。躍進日本という愛唱される標語の実質は、極めて極めて現実的な道によって獲得されつつある一方、何ゆえ文化形態の外貌においては抽象的な、気分的なロマンチシズムが人為的に高揚されなければならないか。そこの矛盾の理由が知りたいのである。
「新日本文化の会」の複雑性
「新日本文化の会」の方針と顔ぶれとが、十八日の新聞で発表された。日本文化連盟会長松本学氏賛助、会員二十三名。行動をさける建前で、文壇のほか美術、楽壇からの参加も見る筈であり、綱領、会則等の規定なく、会員の加入脱会も自由という「フリーな立場で日本の神経を掘り下げる」組織としてあらわれた。会員の顔ぶれとして、林房雄、浅野晃、北原白秋、保田与重郎、中河与一、倉田百三等、この一、二年来の新日本主義的提唱とともに既に顕著な傾向性を示すと共に一般からおのずからなる定評を与えられている諸氏以外に国文学その他の分野では一応は誰しも社会的権威として認めている佐佐木信綱、小宮豊隆、柳田国男、岡崎義恵等の諸氏を加えたことは、なかなかに興味あるところである。