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じんるいのせいぞんきょうそう
進化と人生(上)
丘 浅次郎
丘浅次郎『進化と人生(上)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:人類の生存競争、教育と迷信、誤解せられたる生物学、人道の正体、生物学的の見方、生物学より見たる教育、戦争と平和、動物界における善と悪、脳髄の進化、民族の発展と理科、理想的団体生活。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 82,343 字 · 164 页
猫を飼った人はよく知っているであろうが、親猫が鼠を捕えると、必ずこれに傷をつけて全く逃げ去ることのできぬだけに弱らせておき、生きたるままで、これを子猫に与えて鼠を捕えかみ殺すことの練習をさせる。インドで虎狩りをした人らの書いたものを見ると同じようなことが書いてある。すなわち親虎を打ちとってからその巣を調べてみたら、山羊や野牛の屍体に頸などのごとき急所には大きな歯の痕があるが、他のところには小さな子虎の歯の痕がたくさんついていたということであるが、これから推して考えると、猛獣類では子供に餌となる獣類を捕えたり、かみ殺したりすることを練習させることはつねであるように思われる。
以上掲げたる二三の例でもわかるとおり、動物にも一種の教育を行なっている種類があることは確かであるが、動物界全体から見ると、かような教育を行なう動物はむしろはなはだ少数である。しからばいかなる性質を帯びた動物が教育を行なうかと考えてみるに、かような動物はみな最も高等な動物で、その上に子を産む数の比較的はなはだ少ない種類に限られてあるように思われる。なお詳しくこのことを論ずるにはまず動物界を次のごとくに三部に分かち、これを比較して見なければならぬ。