轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
「どうひょう」をかきおえて
「道標」を書き終えて
宮本 百合子
「新日本文学」1951(昭和26)年3月号、「展望」1951(昭和26)年3月号(同時掲載)
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,167 字 · 14 页
(こんにちではソヴェトからの帰還者のうちから、楽団を組織する人々があらわれ、捕虜生活という不自然な条件を通じてさえもなお社会主義社会のプラスを理解し、身につけて来た人々が日本の中にふえたが。)しかし、なお、帝国主義国家のソヴェト同盟の存在に対する誹謗と誇大な妄想めいたデマゴギーとが氾濫している現代では、ソヴェト同盟の社会が、矛盾や不十分さをもつとは云え、大局においてその生産方法において、国際外交において人類の発展的方向をめざしていることが語られることは、人民の善意が国際的になっているこんにちの現実の性格から自然である。
これらのすべての点をひっくるめて、わたしたちは、新しく成長しつつある人間像を再現しようとしている。ひとことに云ってみると、それは、資本主義社会の現実によってこの二世紀ばかりの間にその外部的・内部的生存をきりこまざかれてしまった人間性を、二十世紀の後半において、新しい社会的人間統一に復活させようと熱望して、そのような意志と理性をもってきょうの歴史の現実の中に精力的にたたかい生きつつある人間像を、描きたいとねがうのである。
戦争の年々、日本の人民生活の荒廃の中で、せめても人間性を守り、それを失うまいとする願いは、切実であった。