轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
きんぞくにんげん
金属人間
海野 十三
「サイエンス」1947(昭和22)年12月~1949(昭和24)年2月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 页
博士はまんぞくそうにうなずいた。
「なぜ、Qはここから逃げ出したのでしょうか、ここにいれば一等安全でもあり、おもしろい目にもあえるし、博士からもかわいがられたでしょうに。どうしてでしょうか」
と、長戸検事は、博士が息つくひまもないほど、すぐさま質問の矢をはなった。もうあと一分間ばかりで、約束の時間がきれる。
「それはきみ、すこしちがっているよ。Qはここにおられなくなったんだ。かれは殺人をやって、ひどく興奮したんだ。その殺人は、かれが計画したものではなく、ぐうぜん、若い女を殺してしまったので、かれの興奮は二重になった。そこへ警官がのりこんでくるし、かれはいよいよあわてた、かれは生きものなんだから、そのように興奮したり、あわてたりするのは、あたりまえだ。そうだろう」
「ごもっともなご意見です」
「かれはね、Qとして生命をえて、うれしくてならない。第二研究室の中で、ひとりぴんぴんとびまわっていたのだ。このときわしは二つの失策をしている。一つは、Qがそんなに活動的になっていることを知らなかったんだ。まだまだ、クモがはうぐらいのものだと思っていた。ところが実際は、Qは三次元空間を音よりも早くとびまわることができたんだ」