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きんぞくにんげん

金属人間

海野 十三

「サイエンス」1947(昭和22)年12月~1949(昭和24)年2月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 78,616 字 · 157 页

青空文庫

じぶんは身をもって金属Qという、怪しき物件にぶつかり、それを手の中におさえてしまえば、それでいいのであった。そしてそれはいそがねばならない。

そこで蜂矢は、すこぶる大胆に、つぎの仮定を考えた。

一、金属Qという怪物件が実在する。

二、金属Qは、人造されたものである(針目博士だけが、それを創造することができるらしい)。

三、金属Qは、生命と、思考力とを持っている。

蜂矢は、この三つの条件をそなえた金属Qが実在すると、かりに信じ、これをレンズと見なし、そのレンズを通してこれまでの怪事件を、見なおしたのであった。そのけっか、長戸検事のところへ出むいて、もう一度おとぎばなしをする必要を感じたのだ。

「検事さんもごらんになった、あの第二研究室の中の棚に並んでいた、へんな試作物のことですがね。たしか『骸骨の一』から『骸骨の八』までの箱がならんでいたそうですが、あの中にあったへんな試作物こそ、金属Qの兄弟だったんじゃないですかね」

「ふーン」

検事は、天じょうのすみを見あげて、ため息ともうなり声ともつかない声を発した。

――そうだ。たしかにじぶんは「骸骨の一」とか「骸骨の二」