轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ずいひつ しほんたいへいき
随筆 私本太平記
吉川 英治
在线阅读吉川 英治《随筆 私本太平記(ずいひつ しほんたいへいき)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 56,947 字 · 114 页
南北朝文化展を観て
ただうらみなのは、女性についてはいたって記述の少ないことである。しかしそれらもあくまで太平記の太平記らしい一特色であり時代性格のあらわれであったろうともいえようか。(三五・一)
南北朝文化展を観て
じつはここ、私はイタリア歌劇にすっかり凝ってしまった。あのヤーゴ役者のゴッピとオテロのモナコを観てからの病みつきである。そして今夜も椿姫を観ようとしている。そのため日課の「私本太平記」一回分も今日は正午までに書いてしまった。そして三、四時間ほどなその間を、南北朝文化展で過ごした。
七百年前の工芸の木乃伊や絵や武具などを前に、科学の壁の中で飽かず眺め入っている会場のたくさんな近代人は、それ自体がなにか“真昼の奇蹟”みたいに私には映った。けれど私の午前と晩との境にある頭の空間もおよそ妙なタイムだと思った。けれどこの生活モザイクが自分にはちっとも矛盾でもふしぎでもないのだった。
書が多い。懐紙、願文、軍状などだ。なかでも格調匂うばかりなのは、万里小路藤房(正成に使いし、笠置落ちにも帝と一しょにいた公卿)の九月十九日とある一文で、別にまたその藤房の画像もある。中村渓男氏の話によると、藤房はじつは後醍醐の落胤であることが、近ごろ西村貞氏の発見された何かで証明され、画幅の所蔵者の鳥海青児氏もひどくよろこんでいる物だそうな。