轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ざっきょかぞく

雑居家族

壺井 栄

「毎日新聞」1955(昭和30)年3月25日~8月15日

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 140,106 字 · 283 页

青空文庫

」

「…………」

返事なんかするもんかと思っている夏樹の目の前で、兵六さんはビニールの包みをほどきながら、

「夏樹ちゃんに、おみやげがあるんだよ。」

もち網やおたまじゃくしや穴あきしゃもじなどをがちゃがちゃいわせながら、その中から、ほれ! ととり出したのはアルミニュームの針金をまげて作ったピストルだった。

「ああっ。」

夏樹は思わず親愛の情を表わし、

「それ、ハマムラで買ったんだろ。」

それと同じものが駅前のおもちゃ屋ハマムラに十円で売っているのを、夏樹は知っていたのだ。

「ちがうよ。」

「ふーん、じゃあ、あててみようか。おねえちゃんに、聞いたんだね。」

「何をさ。」

「ぼくがピストルほしいことをさ。」

「聞かないね。」

「じゃあ、どうしてわかったの。」

「そんなにおいがしたんだよ。ピストルくさーいにおいがな。」

「うそだあ。メイシンだよあれ。でも、ほんとにこれどこで買ったの。」

夏樹はかた目をつむり、わざと兵六さんにねらいをさだめながら、しつこく聞く。

「うちで、売ってんだよ。」

「へえ、兵六さんち、おもちゃ屋?」

「ま、そうだね。ゴムマリだの、ガムだの吹き矢だのあるからね。